日本をよくする一歩 国を憂う政治

この国を憂い、反日勢力を排除する政治。

共産主義2 日本をよくする一歩 共産主義の理想と官僚支配

共産主義の落とし穴

 理想主義

①根底にあるのは、「理想主義」 

中国や北朝鮮を見ていると、共産主義は怖いもの、というイメージがありますが、本当に共産主義は怖いものでしょうか?

でも、多くの知識人は、共産主義こそが理想であるともいっています。
どうして、怖いものと判らないのでしょうか?

その一つの理由は、
持っている知識を駆使すれば、その奥にあるものを見抜けるはずなのに、それが出来ずに共産主義思想に嵌まってしまった理由は「理想を追い求めているところ」にあると思います。

誰しもが同じように理想には弱い側面を持っていると思いますが、知識人であるがゆえに、「理想」という言葉に酔いしれてしまったのかもしれません。

共産主義思想の理想とは、
・すべて人民は平等であるという「理想」。
・貧富の差などがあってはいけない。
・持っている財産に差があってはいけない。
・個人の資本の所有を認めず、万人に平等な協同社会を作る。
・従って資本財(土地、工場等)は、社会的共有財産となります。
・土地や工場は、個人のものではなく、みんなの持ち物となる。
 生産物の個人所有は認める。

・競争社会を認めません。
・競争すれば、勝者、敗者ができて平等ではなくなるからです。

・資本家も認めません。
・労働者から搾取しているとの理解だからです。

つまり、共有の土地や工場を使って、みんなで協同して、作物や製品を作るわけです。
そして、みんなで平等に分配します。

一見とても理想的に見えます。

 

②現実は矛盾の世界。結果の平等→貧しさの平等へ

では、なぜ、失敗したんでしょうか?
どうして、昔の中国は大貧乏だったし、いまの中国は、貧富の差が激しいんでしょうか?

結局、平等を追求していくと、低いほうに合わせるようになるということだと思います。小学校の運動会で、勝ち負けがあってはいけない、平等でなければいけないといって、いちばん遅い生徒にあわせてゴールした徒競走がありましたが、これと同じことです。結果の平等を追い求めていくと、いちばん能率が落ちるヒトに合わせたり、能率の悪い工場に合わせたり、というようになります。

競争の原理が働かない社会では、生産性が落ちたり、革新的な方法が生まれなかったりして、貧乏になっていきます。当たり前のことです。
役所も同じく競争原理が働かないので、問題視されています。放置しておくとやはり貧乏になっていきます。

 

そこで、西側諸国の発展する姿を見た鄧 小平が「先に豊かになれる者から、豊かになれ。(先富論)」を唱えて、自由主義市場経済を取り入れたわけです。(改革開放)

それからおよそ30年が経過し、中国経済は大発展、GDP世界第二位となりました。

ところが、貧富の差は急拡大。資産数兆円の大富豪もいれば、年収数万円の人々もいるような、およそ共産主義の理想とは真反対の社会となってしまいました。

何故こんなふうになってしまったんでしょうか?

②官僚支配

②官僚支配→最初は貧困、次に来たのは、腐敗→貧富の格差

改革開放で自由主義市場経済を取り入れた結果、国家としては豊かになった中国。しかし、共産主義の理想とは間逆の貧富の差が激しくなりました。

その理由はいくつか考えられます。

①自由を尊重すれば、結果としては当然格差ができる。

当たり前ですが、自由に競争すれば、結果としては差が出てきます。一位が生まれますし最下位も出てきます。足の速い選手が一位になり、足の遅い選手は遅れます。
     
②高級官僚の縁戚者が資本家の代わりになった。
 共産主義下では、国民の数パーセントの共産党員の幹部が権力を握っています。
 国家の数々の権力を、一握りの共産党幹部で分担して握っているんです。
 会社(有限公司)を作ったり、貿易を始めたり、土地建物を国家から借用したりするのにも、すべて幹部の許可が必要です。ご機嫌を損なうと、許可がもらえない事態となってしまいます。従って、許認可権を握っている一部の幹部がすべてを牛耳ることになります。結果として、富がそこに集中することとなります。

③頭が良い官僚が、そこに頭脳を使えばいくらでも稼げる。
 本来の法治国家であれば、法律により、不正ができないように規制できるわけですが、共産党の一党支配です。都合の良い新しい法律を作ることなど簡単にできます。
野党がないので、反対することができません。取り締まるべき公安(警察)や共産党軍の幹部自身やその縁戚者が、権力を行使して、利権を貪っています。反対などすれば逆に捕まります。
   
最初は高級官僚から始まった権力の不正な行使でしょうが、上がそうならば我々も、ということで下の方まで広がっていき、権力者全体が不正にまみれてしまい、もう手が付けられない状態にまでなったと思われます。

 

その過程で民衆の不満がたまって爆発したのが、年間二十万件以上起きているといわれている暴動です。二十年以上前から中国国内での暴動が増え始め、最初は年間1~2万件程度。100人以上の規模のもので、列車強盗や、地方官舎の焼き討ちがおもなものでした。

徐々に暴動の回数は増えていき、その対策のための国家予算(公安警察関連予算)が、国防のための予算(軍事関連予算)を追い越しているようです。

現在、習近平は、官僚の不正を暴くとともに、「毛沢東の時代に帰ろう」的な運動を始めているようです。

昔のような平等で格差のない貧しい時代を目指しているようにも見えます。

しかし、いちばん怖いのは、民衆の怒りの矛先を韓国のように日本に向けることにより抑えようとすることです。

 

      

    日本をよくする一歩  共産主義 1

               共産主義 2

               共産主義 3

               共産主義 4

   辻元清美 日本をよくする一歩