千代田区長選 候補者
◆石川雅己(いしかわ・まさみ)さん 75 無現<4>
住民対話 区政ヒントに
「さまざまな施策の種や苗を育て成木となった。しっかり根を張る大樹となるよう育てていきたい」。五選に挑む思いをこう語る。
都の港湾、福祉局長などを経て二〇〇一年の区長選で初当選。全国初の罰則付き路上喫煙禁止条例や十八歳までの医療費無料化など、先進的な施策を手掛けてきた。
二十四時間態勢で相談を受け付ける高齢者総合サポートセンターは整えたが、超高齢社会を見据え「内容を膨らませていかなければ」と課題を挙げる。
住民との距離が都政より近い区政ならではなのが、地域行事やイベントへの参加。数が多いため、土日もほとんど費やすが、そこで住民とじかに話すことが「いろんなことを考えるいいきっかけになる」。歩くこととサウナがリフレッシュ法。「努力すれば未来は開ける」が人生哲学。区内で妻と二人暮らし。
◆五十嵐朝青(いがらし・あさお)さん 41 無新
大学時代にJ選手目指す
「区政に区民一人一人が積極的に参加して知恵を集めれば、千代田はもっと良くなる可能性がある」。初挑戦の思いをこう語る。
昨年二月まで十一年、区内の会社に勤めた。以前から政治は「世の中に貢献する選択肢」と考えていたが、「街がなかなか変わらない」という知人の話を聞いて千代田を意識した。マンションの新住民も地域でつながりを感じられるよう、ITを活用した情報共有などの「新しい町会」で住民の幸福度向上を目指すほか、女性が輝くための環境整備を掲げる。
茨城県つくば市出身。小学二年からサッカーに打ち込み、東大時代はJリーガーを目指した。組織でのリーダー開発に取り組んだ会社での経験は「行政の世界でも力になると思う」。
趣味はサッカーやテニス。好きな言葉は「つながりが世界を変える」。区内で婚約者と二人暮らし。
◆与謝野信(よさの・まこと)さん 41 無新=自
語学で苦労 可能性実感
「千代田区は伯父の与謝野馨(元財務相)が長年支援いただいた地。恩返しできる機会を、と考えた」。立候補の決意をこう語る。ケンブリッジ大を卒業後、外資系証券会社で働く。数年前から「日本を良くするために役立ちたい」と考え、政治の世界を意識した。昨年から自民党都連の政経塾で学ぶ。
東久留米市で生まれ、父の仕事のため中学二年から高校卒業までパリとロンドンで暮らした。現地での語学習得は「血のにじむような苦労と努力をした」。その経験から、語学の重要性と、その後の道を開く可能性を実感。子どもたちが英語に慣れ親しむ環境整備や誰もが安心して住み続けられる街づくりを掲げ、「現役世代の声を区政に反映したい」と強調する。
趣味は年間五十冊が目標の読書。「誠意を持って人と接すること」が信条。区内で妻、愛犬と暮らす。